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                      あたしは、ここが、気に入ってるの。
                          だから、どかないもん。

        さび8.6.6
 

       私が布団を敷くと、どこからともなく現れて、まさおと争奪戦を繰り広げていた「さび」
       時間限定の「リビングの仮住人」は、いつのまにか正式な「リビングの住人」になって
       いました。

       出窓の横に置いたこのカゴは、なぜか部屋の子達の人気スポット。
       それだけに、当然競争率も高いのですが、気づくといつもさびが入っています。
       覗き込むと「何よ、なんか文句ある?」って顔をします。
                なんにもないよ、さびちゃん(笑) 嬉しいだけ。
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さび8.4.29

               
                 とととととと、と
                 どこからともなく走ってきて
                 コテン、と
                 布団の上に倒れるさび

                 どうにも居心地が悪かったらしく
                 なかなかリビングにやってこなかった。
                 だけど
                 どんな心境の変化があったのか
                 こうして 当たり前のように
                 いつのまにか みんなと過ごせるようになっていた。

                 ある朝
                 階段下で抱えられ、2階の部屋へやってきたさび。
                 狭い狭いケージ暮らしに、文句も言わず
                 猫がごちゃごちゃの部屋から出たいとも言わず
                 こんな風に、何気なく
                 部屋の子になれるとは思ってもみなかった。

さび8.4.30


さびちゃんは、今は亡きみけちゃんの娘です。
彼女が育ったのは、次々産まれる弟や妹、従兄妹たちでごった返す藪でした。
同腹の兄妹が逝ってしまい、早いうちからたった一人のおねえさん猫になっていました。
育児に忙しかった母猫、増え続ける子猫のなかで、さびちゃんは次第に集団を離れ
ひっそりと藪に紛れてくらすようになっていきました。決してヒトには近づかない、姿を見せることも
ごく稀なこと。けれど生来ヒトが嫌いではなかったのでしょう、時折屋根の上や、藪の中から
私を見かけて「ニャンッ」と甲高い声をかけてくれる子でしたね。
そんな彼女が藪を離れ、庭へやってきたのは2006年の初夏ごろと記憶しています。
庭でもみんなとは離れてポツンとしていたのが印象的でした。
時々みんなの輪の中に入ってきても、うまくなじめないことに苛立つように、周りの子達を
追ってみたり…と正直お騒がせな手を焼く子でもありました。
私の中で、この子は馴れない、集団で生活のできない子というイメージが膨らんでいきました。
お庭番から部屋猫へステップアップをしていく子が増え、様変わりする庭のメンバー、そして
図らずも星になり風に姿を変えていく子達。
その中で、さびちゃんは逞しく生き続け、そして本来の甘えたさんの気質を徐々に現していったのです。
それでも私の中には、自分で生み出してしまったイメージが根強くあり、他の猫となじめない子が
多頭の中で暮らすのは、その子にも周りの子にも苦痛しかないのでは?と思っていました。
だから、さびちゃんを抱え上げたあの朝は、最初で最後の賭けのつもりでした。
さびちゃんが望んでいるのはどちらなのか。部屋で暮らすことか、外でひとりで過ごすことか。

その答えが写真の中にあります。
        さび8.3.6-1

                    ケージから自由になって
                  一番最初に見つけた隠れ家は
                      今も大切な場所
                  だけどすこぅし様子が変わって
                  ねこまんしょんっていうんだって。
                いつでも、だれでも、ここに、寝ていいの。
                     好きなだけ、寝ていいの。

さび8.3.6-2

                   
                  だけど あたしはもう困っていない。
           居場所はほら、ここにもあそこにも、いくらでもあるじゃない。
                    ちょっとだけ冒険してみれば
                 みんなのように、こたつにだって入れる。

さび8.3.9


                  ちょっとずつ、1歩ずつ、進んでる。
                   あたしは立ち止まっていない。
                     ちゃんと、前へ進んでる。
            あたしの毛布がなくなった。
             お気に入りの赤い毛布
                ここへきて
              初めて自分だけの
            フカフカを手に入れたのに。

             あたしの毛布がなくなった。
              あたらしい水色の毛布
               フカフカふわふわ
                さあ これで
          いつものようにふみふみしなよって
                いわれても

              それはあたしの毛布じゃない。
              あたしの匂いがしないじゃない。
              だからあたしの毛布じゃない。
   

さびを保護したとき、ケージのベッドの中に私の赤いハーフケットを敷きました。
緊張して飲まず食わずのさびでしたが、柔らかくて暖かい毛布に顔を埋めた彼女は
ちょっとだけ嬉しそうに見えたものでした。
ケージから出た後、見知らぬ場所で落ち着かない彼女に、居場所を与えるため
部屋で一番高い場所…押入れの天袋部分に、毛布をそのまま移動させました。
以来、天袋の座布団とその上に敷いた毛布はさびのお気に入りの場所になり
いつ見ても幸せそうに包まっていて、なんだかずるずると交換できずにいました。

それから1ヶ月。昨日、出かけた先で洗い換えに…とハーフケットを買ってきました。
1枚は、ぶちのベットのものと交換し、もう1枚は敷きっぱなしになっていたさびの
毛布と替えました。夕方のことです。
それからすっかり日が落ちて、部屋の子達が遊びつかれて眠りに入っても、
さびは廊下のステップでぼんやりしていました。
時々思い出したように押入れに入っていくのに、ほんの数分ででてきては、あちこちうろうろ。
そして、またステップに戻る…を繰り返していました。
ぶちは、新しい毛布をご機嫌でふみふみしてから眠っているというのに…。
そして思い出しました。
ぶちがこんな風に新しいものに物怖じしなくなったのは、この部屋で暮らすようになって
しばらくしてからのことだったと。
そして思い当たりました。
さびは、押入れの天袋が気に入っていたのではなく、あの毛布があったから安心して
眠れていたのだと。だから今居場所がなくて困っているんだと。

外で暮らしていたぶちの毛布を取り替えるときはいつもどきどきしていました。
ちょっとでも変わった匂いや知らない匂いがすると、どんなに寒い夜でも寝箱に入らなく
なってしまったから。
毛布を2枚使いにして、1枚ずつ日をずらして交換していました。

積極的にみんなと交わることもないけれど、争いもせず飄々としているさび。
けれど、私が思っていたほどに、彼女はこの部屋に居場所を持ててはいなかったようです。
さび8.1.18

結局一晩中、あちこちうろうろして朝になり、ようやく押入れの中、一段下に設置した
コーナーラックに落ち着きました。
さび07.6月

                      本当は
                似たような模様の兄妹3匹で
                   生きていくはずだった。

                      だけど
                    ある日の夕方に
                  そしてまた別の夕方に
                  兄妹たちとお別れした。

                    さみしくはなかった。
             たくさんの歳行かない弟や妹やいとこ達が
              いつもにぎやかな藪で暮らしていたから。

                      それでも
                    気づくと、いつも
                 いつの間にかひとりぼっち

            春がいき、夏が過ぎ、秋がまたさよならをいう頃
                 誰かのあたたかさがほしくて
                 ひとりぼっちの冬がさみしくて
                      朝も昼も夜も
                  誰かのそばにいたくなった

                       だから
                 もうひとりぼっちにはならない
                   誰かと暮らす…猫になる             
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