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            あたしの毛布がなくなった。
             お気に入りの赤い毛布
                ここへきて
              初めて自分だけの
            フカフカを手に入れたのに。

             あたしの毛布がなくなった。
              あたらしい水色の毛布
               フカフカふわふわ
                さあ これで
          いつものようにふみふみしなよって
                いわれても

              それはあたしの毛布じゃない。
              あたしの匂いがしないじゃない。
              だからあたしの毛布じゃない。
   

さびを保護したとき、ケージのベッドの中に私の赤いハーフケットを敷きました。
緊張して飲まず食わずのさびでしたが、柔らかくて暖かい毛布に顔を埋めた彼女は
ちょっとだけ嬉しそうに見えたものでした。
ケージから出た後、見知らぬ場所で落ち着かない彼女に、居場所を与えるため
部屋で一番高い場所…押入れの天袋部分に、毛布をそのまま移動させました。
以来、天袋の座布団とその上に敷いた毛布はさびのお気に入りの場所になり
いつ見ても幸せそうに包まっていて、なんだかずるずると交換できずにいました。

それから1ヶ月。昨日、出かけた先で洗い換えに…とハーフケットを買ってきました。
1枚は、ぶちのベットのものと交換し、もう1枚は敷きっぱなしになっていたさびの
毛布と替えました。夕方のことです。
それからすっかり日が落ちて、部屋の子達が遊びつかれて眠りに入っても、
さびは廊下のステップでぼんやりしていました。
時々思い出したように押入れに入っていくのに、ほんの数分ででてきては、あちこちうろうろ。
そして、またステップに戻る…を繰り返していました。
ぶちは、新しい毛布をご機嫌でふみふみしてから眠っているというのに…。
そして思い出しました。
ぶちがこんな風に新しいものに物怖じしなくなったのは、この部屋で暮らすようになって
しばらくしてからのことだったと。
そして思い当たりました。
さびは、押入れの天袋が気に入っていたのではなく、あの毛布があったから安心して
眠れていたのだと。だから今居場所がなくて困っているんだと。

外で暮らしていたぶちの毛布を取り替えるときはいつもどきどきしていました。
ちょっとでも変わった匂いや知らない匂いがすると、どんなに寒い夜でも寝箱に入らなく
なってしまったから。
毛布を2枚使いにして、1枚ずつ日をずらして交換していました。

積極的にみんなと交わることもないけれど、争いもせず飄々としているさび。
けれど、私が思っていたほどに、彼女はこの部屋に居場所を持ててはいなかったようです。
さび8.1.18

結局一晩中、あちこちうろうろして朝になり、ようやく押入れの中、一段下に設置した
コーナーラックに落ち着きました。
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